第2回「『チーテンはいつからとるの?』みんなが悩む鳴き判断の4大要素」
こんばんは。ヨーテルです。
以前に視聴者からこのような質問が届きました。

また、何枚目の有効牌(テンパイが取れる牌)が切れたら鳴きますか?
個人的にはタンピン形のチーテンは2段目の終盤(12巡目前後)と一応の基準はありますが、何枚目が出たら鳴くという基準がこれといって無いのでヨーテルさんの基準を参考にさせてください。
という内容です。実戦でもよく遭遇しますね。
チーしたらテンパイだけど、メンゼンのまま進めればメンタンピン(リーチ・ピンフ・タンヤオ)になるかもしれないみたいな形。
今回は、このようなチーテンをいつ取るべきかというお話をした後に、最終的にこの画像の問題についての答えを考えていくという流れでやっていきたいと思います。
まず初めに言っておきますと、明確に何巡目からチーテンを取ったほうがいいという基準を作るのは非常に難しいです。
というのも、この動画を作るにあたっていろんな戦術本だったり、麻雀のサイトだったりを調べさせていただいたのですが、結構強い人の間でも意見が割れていて、8巡目からチーテンを取るべきだという人もいれば、12巡目からチーテンを取るべきだという人もいました。
なのでこの動画では「中盤以降になったらチーテンを考える」というふんわりとした基準のもと、チーテン判断にはどのような要素があるのかというのをご紹介して、その要素をもとに実際にチーテンを取るべきかというのを考えていきたいと思います。
要素その1:待ちの切れ具合
当たり前ですけど、リャンメン待ちと言えど待ちが場に切られてしまえば徐々に弱くなってしまいます。もとは8枚受けがあるリャンメン待ちも、4枚場に見えてしまえばカンチャンと同じ枚数しか残っていません。
これは鳴き判断に大きく影響します。上家から出たのが場に初めて顔を出す当然、待ちがまだ残ってるほど鳴きにくいですし、待ちが切られていればいるほど鳴きやすいということになります。
要素その2:相手の速度&打点
麻雀というのは相手の手牌があってこそのゲームです。
当然相手の手牌によって、こちらがチーテンを取るかの判断も大きく変わってきます。
どのような判断になるかと言うと、相手の手が良ければ良いほどこちらはチーテンを取りやすくなる。ということになります。
例えば以下のような状況。

自分の手はメンタンピンの1シャンテンで、ほかの人の河に注目してみてください。
全員字牌や1・9牌を切っていて、今ようやく2や8の牌が出てきたところです。このような状況では、ほかの人の手がまだまとまっていない可能性が普段よりも高いと判断できます。まとまってるならもっと3~7の牌が切られていそうだからです。
そうなればこちらも慌ててチーテンを取らずとも、メンゼンでじっくり高い手を狙うだけの余裕がある、という判断ができます。
つまり、相手の手が悪そうな場合は鳴きにくいということです。
逆にこんな状況はどうでしょうか。

相手の河に真ん中の使いやすい牌が多く切られていて、さらには2つ鳴いている人までいます。
これはもういつリーチが来てもおかしくないですし、2つ鳴いてる人はもうテンパイしていても何らおかしくありません。
この状況での1シャンテンはかなり後手を踏んでいるといっていいでしょう。そうなればもう悠長にメンゼンでテンパイするのを待っている余裕はありません。次に鳴ける牌がでたらポンチーしてテンパイを取らなくては間に合いません。
相手の手が良ければ良いほどこちらもチーテンを取りやすい、というのはこういう理屈から来ています。
要素その3:ドラの枚数
自分の手にドラが何枚あるかは、鳴き判断に大きく影響を及ぼします。先ほどと同じ手牌でそれぞれ見ていきましょう。

ここでは、鳴いた場合とメンゼンで進めた場合の打点の差を考えます。なお、メンゼンで進めた場合は必ずリーチするという前提で進めます。
| ドラの枚数 | 鳴いた時 | リーチした時 |
|---|---|---|
| ドラ0 | 1000 | 3900 |
| ドラ1 | 2000 | 8000 |
| ドラ2 | 3900 | 8000 |
| ドラ3 | 8000 | 12000 |
・ドラが0枚の場合は鳴いたら1000点、メンゼンでリーチすると3900点になります。
(もちろんツモや一発や裏ドラもあるんですけど、とりあえずここでは確定している打点だけ載せておきます。)
・次にドラが1枚の場合。
これは鳴いたら2000点。メンゼンだと8000点になります。
・続いてドラが2枚の場合。
鳴いたら3900でメンゼンだと8000点です。
これは鳴いても8000点あり、メンゼンだと12000点になります。
それで、麻雀というのは【満貫を作るのが最も効率のいいゲーム】とされています。満貫以上は苦労して役をつけてもなかなか打点があがっていかないという特徴があるためです。
そこで、満貫を作りたいという観点から見たときに、このドラ0~3までの4タイプを鳴きやすい順番に並べるとこうなります。
ドラ3>ドラ2>ドラ0>ドラ1
ドラ3はもうすでに満貫が確定しているので一番鳴きやすいですね。
この動画では「中盤以降になったらチーテンを考える」というのを前提にしていますが、ドラ3の場合だけは例外で、序盤でもチーテンを取ってよいと思います。それくらい満貫を確実に作るというのは麻雀では大切です。
ドラ2は鳴くと満貫にはならないですが、それでも3900点と満貫の半分の点数にはなるので、妥協点としてはよい落としどころだと思います。
ドラ0はリーチしても満貫にならないので、今度は逆にほかの人の満貫の手を蹴るという意味で鳴いていくことがあります。ただそれでもリーチできれば一発や裏で満貫になることもあるので、鳴きやすさとしては3番目という感じです。
最後にドラ1。これはリーチできれば満貫になりますが、鳴くと2000点になってしまうということで、鳴いた時とリーチしたときの打点差が最も大きい手になっています。
かわし手にするには一番もったいない手牌ということで、ドラ1の手が一番鳴きにくいと言っていいでしょう。
要素その4:親か子か
親か子かも鳴き判断に影響します。
麻雀の点数は、親なら1.5倍になります。これは高い手の時ほど威力が増します。
例えば鳴いたタンヤオのみは子供だと1000点で、親だと1500点になりますが、これだと親でも500点増えただけで大差ありません。
しかし、これがメンタンピンになると話は変わってきて、子で3900、親だと5800点と、1900点の差が生まれます。さらに一発や裏ドラで満貫となれば、親と子の点数差は4000点になります。
それなら、親ではできるだけ高い手を作りたいところです。
これを鳴き判断に当てはめると、親のほうがメンゼンの価値が高い分鳴きにくい、ということが言えます。
ただし「親番は連チャンできる」というメリットもあるので、チーテンではないとき、例えば以下の図のようなちょっと遠い手の時は「連チャンを目指して鳴いていく」というのがあるので、鳴く回数自体は増やさなくてはいけません。

これは補足的な話として抑えておいてもらえればと思います。
以上、4つの要素を紹介してきましたが、実践ではこの要素を組み合わせてチーテンを取るかどうかを判断することになります。
①待ちの切れ具合
②相手の手の速度と打点
③ドラの枚数
④親か子か
それぞれの要素で鳴きやすい要素が多ければチーテンを取り、鳴きにくい要素が多ければスルーする。というような、実践的な判断が求められます。
では最後に、いただいた質問にあった画像の答えを皆さんで考えてみたいと思います。

先ほどの4つの要素に当てはめてみていきましょう。
まず①待ちの切れ具合。
ほかの人の捨て牌を見てみますと、いたって平凡な感じがあります。
さらに今回、ドラの
よって、こちらの観点からも鳴きにくいということになります。
次に③ドラの枚数。
自分の手はドラ0です。鳴きやすさで言うと4つあるうちの下から2番目でしたね。なのでちょっと鳴きにくい、くらいにしておきますか。
最後に④親か子か。
見てみますと、現在自分は親番です。親番のほうが鳴きにくいという話をしましたね。
以上、4つの要素を見てみましたが、現段階では鳴きやすい要素がひとつもありません。というわけで正解は「鉄スルー」ということになります。
ここまでスルーの要素が揃うと、もし次巡またテンパイできる牌が出たとしてもスルーしてメンゼンでリーチを狙うというような感じが良いのではないでしょうか。
このままテンパイせず捨て牌3段目に入るか、誰かからリーチが飛んでくるなど明確な攻撃を受けたら、その時は妥協してチーテンにとる、という感じの鳴き判断にこの局はなるかと思います。
まとめ
以上、チーテン判断の基準についてでした。
チーしてテンパイに取るかというのは結構実践的な判断が求められる分野で、それこそ経験則が大事になってきたりもするんですが、今日紹介したような要素を使って、牌譜検討などしていただくことで早く経験を積めるのかなと思います。